こちらの写真は、当社代表・山上の母校である長野市立犀陵(さいりょう)中学校 です。
これまでにも、講演会やワークショップなどの活動を通じて、たびたびお伺いさせていただいております。
▶過去のブログ:犀陵中学校にてSDGs講演会&ワークショップの開催しました
この度、山上が犀陵中学校同窓会会長への就任を機に、
「母校の子どもたちのために何か役立てることをしたい」という想いから一つのプロジェクトが動き出しました。
対象となったのは、創立当初から校舎の外で大きな樹を囲うように設置されていたベンチです。
▼ビフォー写真:長年の風雨で座面が腐食し、誰も寄り付かなくなっていた以前のベンチ。
再生に向けて傷んだ座面を取り払った様子。
八角ベンチ再生プロジェクト:徹底した『再利用』へのこだわり。
「この場所を、生徒たちが集う温かい場所に再生したい」という想いに、
信州大学工学部建築学科 寺内研究室の寺内教授と学生の皆さんが賛同してくださり
ベンチ再生プロジェクトが始動しました。
ベンチの設計から施工まで寺内研究室の学生さんたちが主導し、
山翠舎は座面で使用される古木の選定から加工・納品を担当しました。
今回の製作で最も大切にされたのは、使われなくなったものや廃材に新たな命を吹き込む
「再利用」へのこだわりです。
▼アフター写真:完成したベンチがこちら!樹を囲むように八角形に配置されています。
一部のベンチにはキャスターを取り付けてあり、自由に移動させることができます。
ベンチの背もたれには、犀陵中学校で実際に使われていた机の板を組み合わせています。
かつて生徒たちが教室で向かっていた机が、今度は憩いの場で生徒たちをそっと見守ります。
座面部分に使用したのは、当社の古木倉庫から学生さんたちが選んだ「差鴨居(さしがもい)」 という材です。
▼ベンチの座面として採用された「差鴨居」。
差鴨居とは、開口部の上部に渡される太い横木であり、襖(ふすま)を立て込むための深い溝が彫られています。
今回、この差鴨居の「溝」をあえてベンチの側面に見せることでデザインのアクセントとして活かしています。
当社は、古木提供にあたりスタッフが丁寧に割れを補修し、表面を磨き上げて加工納品いたしました。
古木のプロ視点と、学生の創造力が交差する現場
設計段階では、学生さんによるプレゼンや、材の厚みを巡る当社との細かなキャッチボールが何度も行われました。
設計から施工まで一歩ずつ多くの時間と情熱を注ぎ込んだプロジェクトになりました。
▼山翠舎本社で当社スタッフが学生さんへアドバイスしている様子
学生さんの感性を尊重しつつ、古木を長年扱うのプロ視点から古木の特性や加工のポイントを詳しくレクチャーしました。
▼ベンチ製作中の様子:新しい座面が取り付けられていきます。もうすぐ完成です!
ついに八角ベンチ完成!
無機質だったコンクリートの土台部分に、古木のあたたかみを感じるベンチが誕生しました。
生徒たちが自然と肩を寄せ合い、いつまでも過ごしていたくなるような場所へと生まれ変わりました。
▼新しいベンチで笑顔の山翠舎スタッフと信州大学寺内研究室の寺内教授や学生の皆さん
今回のプロジェクトに携わらせていただいた信州大学寺内研究室の皆様、そして母校・犀陵中学校の皆様、本当にありがとうございました。
かつて家を支えた古木と、学び舎の記憶が刻まれた机。
学生さんたちが図面を引き、話し合い、実際に手を動かして作り上げた、世界に一つのベンチに生まれ変わりました。
これから犀陵中学校の皆様に長く愛される憩いの場となることを心より願っています。