【プレスリリース】山翠舎が「ニューズウィーク日本版 SDGs アワード2023」最優秀賞を受賞しました!
SDGsアワード2023「最優秀賞」に加え「経済部門賞」も受賞し、本アワードでダブル受賞となりました。
5000本の古木が保管されている山翠舎大町工場
株式会社山翠舎(本社:長野県長野市、代表:山上浩明、以下「当社」)は、
『ニューズウィーク日本版』のSDGsパートナー企業として共にSDGsの推進に取り組んでいます。
この度、同メディアの「SDGs アワード2023」において、
最優秀賞を受賞したことをお知らせいたします。
また同アワードにおいて、経済部門賞も受賞しました。
これにより当社の活動が広く知られることで、古民家の建材を再利用する動きが活発になり、
SDGsの一層の推進が見込まれます。
銀座『和牛想榮』:古民家で使われていた柱・梁を店舗内装に取り入れた事例
山翠舎の定義する古木(こぼく)とは、戦前に建てられた築80年以上の古民家の解体から発生した柱、梁、桁、板の木材のこと。
社内に在籍する古木スペシャリストが、虫食いや水漏れのない状態を確認し、
保管状態が良く、古民家の建てられた年代や場所、木材など入手ルーツが明確で
トレーサビリティが確保されているものを定義しています。
https://www.sansui-sha.co.jp/koboku
●『二ューズウィーク日本版 SDGs アワード』について

日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、
社会課題の解決に近づいていく──。
そのような発信の場をつくることをミッションに、『ニューズウィーク日本版』が設立した「SDGsアワード」。
5つの部門賞と最優秀賞があり、
ニューズウィーク日本版編集部が外部審査員である蟹江憲史・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、パートナー企業と共に受賞者を選定しています。
日本企業のSDGsの取り組みを海外に発信していくことも、同アワードの目的の1つとなっています。
◯ 当社の受賞内容
当社の取り組みが掲載された以下の記事が受賞対象となりました。
■ 受賞対象記事 :
空き家の古民家から新たな価値を創出 世界から注目を集める山翠舎の「古木」
掲載日:2023年11月29日(水)
SDGsアワード2023 当社代表山上のスピーチ
SDGsアワード2023 授賞式&懇親会の様子
現在、全国で21万⼾あると⾔われる古⺠家の空き家。
その数は、2033年には50万⼾にまで膨れ上がると⾔われています。
空き家になった古⺠家のほとんどは壊され、その資材も廃棄されてしまうのが現状です。
しかし古⺠家には、失われた⽇本の伝統技術をはじめ、
職⼈による⼿仕事の技、かつての⼈々の暮らしと⽂化が詰まっています。
その⼟地の歴史や、そこに住んできた⼈たちのストーリーも含まれています。
百年単位で家屋を⽀えてきた古⽊は、⻑年にわたり乾燥が進んだことで新材に勝る強度があり、建材としての⾼い価値を持っています。
現代の社会では再現できない、さまざまな価値を含んだこの古⺠家を壊し廃棄してしまうのは、
あまりにももったいないのではないだろうか。
⼭翠舎はこの課題に対し、これまでに3つのビジネスの柱を⽴て展開してきました。
⼀つは、古⽊の買取。もう⼀つは、古⽊を活⽤した店舗やオフィスの設計施⼯。
そして3つ⽬には、古⺠家のサブリース(転貸)です。
この柱をもとに⼭翠舎はこれまで、古⽊を活⽤した店舗内装施⼯を500件以上⼿がけ、
空き家となった古⺠家をシェアオフィスに再⽣するなど、多くの実績を重ねてきました。
さらなるステップとして、⽇本の職⼈技と古⽊の良さを知ってもらうため、
海外に向けての情報発信とプロダクト品の展開も進めているところです。
この試みは、⽂化的な価値にとどまるものではありません。
古⺠家の解体や古⽊の廃棄が少なくなれば、それだけ脱炭素にもつながるのです。
SDGs達成に向けた、環境的な価値も内包しているのです。
さらにはその空間的な価値(歴史建造物を活⽤したホテル、飲⾷店といった空間的価値)により、
それまで空き家だった古⺠家に⼈が集い街に⼈の流れを作り出すことで、
地域も元気になります。古⺠家を起点とした持続可能なまちづくりが可能になってくるのです。
(※古⽊:戦前に建てられた⺠家から得られる⽊材。いずれも⼭翠舎の定義。)
◯ 蟹江教授とニューズウィーク日本版編集部(SDGs室)の審査結果の講評
■ 最優秀賞の講評
5部門賞の中でも、日本の良さを生かし、
グローバルな観点からも興味深い取り組みを行っている点を特に評価し、山翠舎を選んだ。
サーキュラーエコノミーは近年注目を浴びているが、
そこにストーリー性やデザイン性を組み込んだ事業展開を行っており、秀でた取り組みと言える。
「古民家そのものでなく、その建材に付加価値を創出する」という発想の転換は、
言い換えれば、従来廃棄物と考えられていたものが、資源として付加価値を持ちうるということでもある。
このような発想の転換が変革につながるという点も、SDGs に取り組む多くの企業にとって参考になるものと思う。
パリ 『LECLAIREUR Hérold』:古木を使った海外ブランドSANSUIプロダクトの事例
■ 経済部門賞の講評
昔ながらの古民家を、たとえ住宅としては活用できなかったとしても、使えるところをしっかり使おうという姿勢に、
まさに日本ならではの「もったいない」の精神が生きている。
制作する物がおしゃれなのもいい。古いから格好悪い、ではなく、古いから格好いい、というものづくりができている。
「築 100 年以上となる新潟の古民家から取った古木で制作した」などと、ストーリーがある点も素晴らしい。
ストーリーを持つということは、SDGs や持続可能性にとってとても重要である。
新潟県の古民家を解体する様子。20本ほどの古木が買い取られ古民家の情報と共に大町倉庫に保管されています。
[評価にあたり注目した SDGs 目標]
12.つくる責任、つかう責任/12-2、12-5、12-8
15.陸の豊かさも守ろう/15-1
● 当社概要について
コワーキングスペース『合間』:明治時代に魚屋だった古民家を自社で改修し運営しています。
1930年に建具職人の山上松治郎が創業した木工所が始まり。
現在は「古民家の山翠舎」として、古民家の再生・移築・解体をはじめ、
古木(こぼく)を活かした商業施設内装の設計・施工及び古木プロダクトの製作・販売をしています。
近年では古民家・古木の価値向上を目指し、
海外向け古木ブランド展開や、古民家を活用したコワーキングスペースの運営も行っています。
〈会社案内〉
株式会社 山翠舎
本社:〒381-0022 長野県長野市大字大豆島4349-10
東京支社:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-30
URL:https://www.sansui-sha.co.jp
問い合わせフォーム:https://www.sansui-sha.co.jp/contact
<書籍情報>
‶捨てるもの″からビジネスをつくる: 失われる古民家が循環するサステナブルな経済のしくみ
著者:山翠舎 代表取締役社長 山上浩明
概要:日本の建築技法・文化を守る「古民家・古木サーキュラーエコノミー(循環型経済)」でグッドデザイン賞を受賞した山翠舎。古民家の解体から古木を収集・備蓄・整備し、単なる販売に止まらず設計・施工までも手掛けることで再利用を促しながら、地方ビジネスの可能性を広げる山翠舎の挑戦を紹介しています。
▶書籍詳細情報:https://amzn.asia/d/7JYkKQe